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2012年10月22日 (月)

代理人を異にする共同申請・連件申請のオンライン申請(前編)

『月刊登記情報2012年6月~8月号(きんざい)』で司法書士の長谷川清先生が
「代理人を異にする共同申請事件及び連件申請事件についてのオンライン申請」
と題する論文を執筆されています。

論文では、代理人を異にする共同申請事件や連件申請事件のオンライン申請
について、現行のシステムやソフトウェアを利用して申請することが可能であるのに
実務での運用方法が確立していないため、ほとんど利用されていないと指摘し、
共同申請及び連件申請の標準的な事例をオンラインで申請する方法を
紹介しています。

代理人を異にする共同申請事件とは、例えば売買を登記原因とする所有権移転
登記申請事件で、売主側の代理人と買主側の代理人が異なる場合等です。
代理人を異にする連件申請事件とは、例えば代理人の異なる所有権移転登記
申請事件と抵当権設定登記申請事件を連件で申請する場合等です。

一見複雑そうに見えますが、書面申請の世界では決してまれな事件ではなく、
現在でも問題なく処理されているようです。

代理人を異にする共同申請を書面申請でする場合、一方の代理人が他方の
代理人に申請の復代理をすることが多いと思われますが、オンライン申請の
場合は申請データに各々の代理人が電子署名をして申請することができます。
 

Photo

 



















この場合は、自分が電子署名をした申請データを外部出力して別の代理人へ
メール等で送り、申請データを受け取った代理人は、その申請データを
専用システム(法務省の申請用総合ソフトやリーガルの“権”等)に
取り込んで電子署名をする、といった作業を、
通常のオンライン申請の作業に加えて行う必要があります。

連件申請の場合には電子署名した前件の申請データを、後件の代理人へ送って
連件設定をしてから前件事件と後件事件を併せて送信する必要がありますので、
共同申請と同様に申請データのやり取りが必要になります。

論文ではこうした申請データのやり取り(出力・取込)について
法務省の申請用総合ソフトを使用した場合の運用方法を説明しています。

ところで、登記・供託オンライン申請システムへ送信する申請データの仕様
については法務省から民間企業に公開されているので、
法務省の総合ソフトと同様に民間の業務処理ソフト(司法書士システム“権”等)
にも申請データの出力・取込機能を装備することができます。

ということで、次回は民間の業務処理ソフト(司法書士システム“権”)を使った
代理人を異にする共同申請事件や連件申請事件のオンライン申請について
ご紹介をしたいと思います。

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