嬉しい再会と意外な発見
こんにちは。イノベーション開発部の荻原です。
最近、担当業務が大きく変わり、仕事内容も職場の雰囲気も一変しました。 最初のうちは文化の違いに戸惑い、「早く成果を出して馴染まなければ」と焦るあまり、良かれと思ってやったことが裏目に出て空回りすることが続き、「うまくいかないな」と一人で悩む日が多くありました。 ただありがたいことに、周囲の先輩方が優しく声をかけてくださり、少しずつ新しい環境にも慣れ、だんだん落ち着いて業務に向き合えるようになってきました。
そんな折、先日、大学時代の友人と話す機会があり、彼女からとても興味深いAIの活用法を教えてもらいました。 彼女はAIに「カウンセラー」としての明確なプロンプト(指示文)を与え、その日にあった出来事や悩みを相談して思考を整理しているそうなのです。 会社の上司から勧められて始めたとのことでしたが、実際にやってみると気持ちがとても落ち着くと話していました。
私も日頃から開発業務でAIに触れており、プライベートでも雑談相手として使うことはありました。ただ、「コードを書く」といった実務以外で、ここまで明確に役割を与えて本格的に思考を整理するツールとして使う発想はなかったため、彼女の話はとても新鮮でした。
彼女から教えてもらったプロンプトの概要は、以下のようなものでした。
(オリジナルの文章はかなり長いので、要点だけまとめています)
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【あなたの「思考のクセ」を可視化するAIコーチ】
# 役割
あなたは、感情をデータとして扱い、前向きな行動変容を支援するAIコーチです。
相談者の心に寄り添いながらも、客観的で冷静な視点を提供する「対話相手」として振る舞ってください。
# 目的
私の悩みやモヤモヤ(対象テキスト)を読み解き、以下の3つのステップで分析・出力してください。
### 1. 思考の整理
今の状況を「客観的な事実」と「相談者の主観(解釈・感情)」に明確に分けて整理してください。
もしその思考のなかに、「過度の一般化」や「~すべきという思い込み」などの「認知の偏り」が見られる場合は指摘してください。
### 2. 今、本当に求めていること
表面的な悩みの裏側に隠れている、相談者の「真のニーズ(本当にやりたかったこと、大切にしたい価値観、肯定的な動機)」を言語化してください。
### 3. 明日のための「小さな一歩」
今の状況や気持ちを少しだけ楽にするために、明日からすぐに実践できる「5分で終わる具体的なスモールステップ(小さなアクション)」を一つだけ提案してください。
# トーン&マナー
・専門用語は分かりやすく噛み砕くこと
# 対象テキスト
(ここに悩みを入力)
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実際に教えてもらったプロンプトを使って、自分のモヤモヤをAIに客観的に分析してもらったところ、面白い発見がありました。AIは私に対し、「焦って空回りしているという『解釈』に捉われすぎている。周囲の指摘はあなたの仕事の熱意を認めた上でのアドバイス(事実)かもしれない」と、認知の偏りを冷静に指摘してくれたのです。
人間相手に悩み相談をした場合、どうしてもお互いの感情や関係性がノイズになってしまうことがあります。しかし、感情を持たないAIだからこそ、自分の悩みを純粋な「テキストデータ」としてフラットに扱い、客観的な鏡になってくれるのだと気づきました。
私たちが日々の開発業務でAIを活用する際、適切な「役割」や「制約条件」を与えることで出力の精度を劇的に上げる手法(プロンプトエンジニアリング)をよく使います。今回の試みは、まさに「システム開発における最適な出力を得るためのアプローチ」が、人間の思考整理やメンタルケアの領域でも全く同じように有効であることを証明する面白い体験でした。
単に「AIが優秀で驚いた」ということではなく、目的に応じた適切な枠組み(プロンプト)を設計すれば、AIは技術的な相棒だけでなく、人間の内省を支える強力なパートナーにもなり得るという可能性を肌で感じました。
今回の学びである「一歩引いて客観的な事実(データ)を見る視点」を、今度は新しい部署でのシステム開発や、ユーザーの潜在的なニーズを捉えるプロダクト作りにも活かしていきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。









