Power Delivery
こんにちは。CSサポート部の永井です。
タイトルの「Power Delivery」。このコロナ禍において、宅配をよく利用されている方も
いると思いますが、今回は、そんな宅配の話ではなく、USBの給電規格の話になります。
※USB Power Delivery(USB PD)という名称で記載されることが多いようです。
最近、スマホの機種変更をしたところ、充電用ケーブルのアダプタ側に差すUSBの形状が「Type-C」(↓画像)になっていました。
今までは「Type-A」(↓画像)で、従前使っていたアダプタを活用できていたのですが、形状が変わったことで、そのためのアダプタを用意しないとなぁと思い、どんなメリットがあるのか調べてみました。
調べると予想以上にかなり奥深い内容でした。(詳細については他の解説しているサイトにお任せします。)簡単にわかったメリットとしては、従来のものより、急速に充電ができるということのようです。機器によっては理論上、従来のUSBより最大20倍の速度で充電ができるそうです。
さらに、USB Power Delivery対応の機器同士であれば、「ロールスワップ」という機能により、「電力供給する機器」と「電力供給をしてもらう機器」の役割を交換するということができるようです。
例えば、ノートPCからタブレット端末へUSB接続し充電しているとします。ノートPCが電源に接続している場合、ノートPCからタブレットへ給電することができますが、反対にタブレット端末が電源に接続されている場合、ケーブルを差し替えずタブレットからノートパソコンへ給電を行うことができるとのことです。
これにより、充電や電源供給するためのアダプタは1つで足り、接続ケーブルも「Type-C」のケーブルだけでまかなえるために、機器ごとにケーブルを準備して持ち歩いたりすることもなくなる上、電力供給だけじゃなく通信もできるようなので、かなり便利な運用ができそうです。と、ここまで良いことづくめなのですが、条件もあります。
先ほども、こそっと記載しましたが、「USB Power Delivery」対応の機器同士である必要があるため、ロールスワップ機能を活用するには対応機器で一式そろえる必要があります。また、一式の機器に給電するためには電力を高出力できるアダプタも必要になりますし、高出力のアダプタになるほど重量は重くなります。さらに高出力の電力に対応したType-Cケーブルもいくつか種類があるようです。
なかなか簡単にはいかないようですね・・・・
スマホなど充電には「Type-C」のケーブルが多くなってきましたので、今後、普及していけば意識しなくても「USB Power Delivery」の恩恵が受けられる日が来ると思います。
そうなればパソコン、モニタ、外付けHDDとそれぞれ電源ケーブル、アダプタが必要でコンセントの口が足りない!とか、この機器にはこのケーブルを用意しなくてはいけない、ケーブルがなくなって接続できない!なんてことが将来的には「Type-C」に統一され、ケーブルとACアダプタさえあれば、間に合わせることができる時代になるかもしれませんね。