カテゴリ「CSサポート部」の150件の記事

2014年7月14日 (月)

タックス・ヘイブン

こんにちは。システムサポート部の門岡です。今回は「タックス・ヘイブン」について述べてみたいと思います。

4月から消費税率が3%アップしました。3月までであれば、昼食代が500円を超えなかったのに、4月からは同じような物を購入しても500円を少し超えたりします。何気ない昼食時の一コマに、消費税率がアップしたことを実感させられます。たしかに、増え続ける社会保障費を賄うためには、増税は仕方ないと思うこともあります。しかし、中低所得者からすると疑問に思うことがあります。なぜでしょう?

ご承知の通り、日本の所得税制は累進課税を採用しているので、所得税負担率は、所得が増えるにしたがって右肩上がりになるはずです。しかし、現実には所得が1億円の場合の28.3%をピークに、それ以上は下がっているのです(所得100億円で13.5%)。大きな声では言えませんが、実際、高額所得者や大企業の中には、後述する「租税回避」や「脱税」をするケースがあります。また、そうした「租税回避」や「脱税」を助けるカラクリが存在しています。そのカラクリが「タックス・ヘイブン」です。

「タックス・ヘイブン」とは、一般に「税金がない国や地域」あるいは「税金がほとんどない国や地域」を指します。志賀櫻著「タックス・ヘイブン」(岩波新書)によると、ケイマン諸島、バハマ、バミューダ、ブリティッシュ・バージン・アイランドなどカリブ海にある島のグループが典型例ですが、スイス、リヒテンシュタイン、オーストリアなどのヨーロッパの小国も有名です。そして、タックス・ヘイブンには、次の3つの特徴があると言われています。①まともな税制がない、②固い秘密保持法制がある、③金融規制やその他の法規制が欠如している。

大企業や高額所得者の中には、何らかのスキームを使って、所得を日本から海外のタックス・ヘイブンに逃がし、その分の税金を納めずに済ませていたりするのです。架空の仕入れを計上する等して違法に税金を納めなければ「脱税」になり、刑事罰や重加算税を課せられます。一方、頭を使って「節税」(非難される性質のない税金を減らす努力)対策を講じるのであれば何ら問題はありません。

ところが、いわゆる「租税回避」(「脱税」と「節税」の中間に位置する行為で課税処分を受けるべきであるか否かが直ちには明らかでない行為)になるとお手上げ状態です。ある事件では、日本の高額所得者がスイス(タックス・ヘイブン)に転居してスイスの居住者となり、日本法上は非居住者となりました。国籍上は日本人でも日本国の非居住者であれば、法律上は所得税の納税義務がありません。この事件では、日本とスイスの条約の規定に基づき両国の課税当局の協議により、その高額所得者は日本国の居住者であるということで決着がつき、納税義務を課せられました。

また、別の事件では、納税者が敗訴し課税当局が勝訴しましたが、企業が持つ何らかの含み利益が、第三者割当増資というスキームを使うことによって、海外に移転されて、日本の課税当局の課税権限が形式的に及ばなくなりました。もちろん、高額所得者や大企業のすべてが脱税や租税回避をはたらいているわけではありません。しかし、「節税」「租税回避」「脱税」の境界は極めてあいまいであるため、タックス・ヘイブンに所得や利益を逃がして、本来なら国に納めるべき税金を払わないで済ませている高額所得者や大企業は多数存在しているようです。

そのツケを負わされているのが、中所得者・低所得者の多くの市民です。最近、法人税の実効税率を欧米並みに引き下げる議論がなされていますが、くれぐれも租税の公平な分担を忘れないで欲しいものです。そのためにも全世界規模でのタックス・ヘイブン対策が必要です。なお、志賀櫻氏によれば、タックス・ヘイブンの真の問題は低税率の問題に止まらず、その秘密性、情報の非開示にあるようです。

※タックス・ヘイブンを利用する租税負担ゼロのカラクリ
(志賀櫻著「タックス・ヘイブン」(岩波新書)P101から引用)

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2014年6月 2日 (月)

債権・動産譲渡登記の事前提供方式について

こんにちは。システムサポート部の永井です。

今年も始まってもうすぐ半年になります。早いものですね。さて、今日6月2日からオンライン申請に関する法務省の仕様が変更となりました。中でも、私が注目する変更点は債権・動産譲渡登記に新たな申請の方式が認められたことです。

従来の債権・動産譲渡登記はオンライン申請と書面申請の2通りでした。オンライン申請は申請人の電子署名を要するため現実的には利用が難しくそのためほとんどの場合、書面申請で行われていたのではないでしょうか。今回追加された「事前提供方式」はオンライン申請システムを利用した方式となります。

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「事前提供方式」の詳細は法務省のホームページをご覧ください。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00080.html


この事前提供方式にはたくさんのメリットがあります。
1、申請書提出前に登記事項の形式エラーについてチェックが行われ
  また送信後、必要があれば法務局に登記事項について事前相談ができる
2、オンライン送信後は処理状況を
  オンライン申請と同様に確認することができる
3、書面時よりコストを下げられ、手順失敗の心配もない

上記1,2は法務省のホームページにも記載があるところですが、3は私が先生方のサポートしている中でメリットに感じたところです。

書面申請する場合はCD-ROMに登記事項ファイルを書き込む必要があります。書き込みに失敗してしまうと手続きが滞ってしまうこともありますし、CD-ROMを用意しなければならないためコストがかかります。事前提供方式であれば上記の点を気にすることなく安全かつ迅速に手続出来ます。電子署名も不要ですので、さらにハードルも下がって利用しやすくなりますね。

株式会社リーガルではこの新方式にも対応した製品をご用意しています。是非この機会に債権・動産譲渡登記の事前提供方式を利用されてみてはいかがでしょうか。

●債権譲渡登記申請ソフト
http://www.legal.co.jp/products/saiken/saiken_1.html

●動産譲渡登記申請ソフト
http://www.legal.co.jp/products/dousan/dousan_1.html



2014年5月26日 (月)

委任事項の編集について

こんにちは。
システムサポート部の柏村です。

既にご存知の方も多いと思いますが・・・
先日、お客様から登録免許税の還付金を代理受領するための委任状の様式について、情報をいただきました。
取下の際などの登録免許税の還付手続について、これまでは還付金を代理受領する為の委任状を提出することにより司法書士が還付金を代理受領できることとされていましたが、聞くところによると平成26年6月2日以降は委任状の委任事項として、登記に係る登録免許税の還付金を受領する旨の文言を追加することで、代理受領が認められることになったようです。

※“権”では今後のバージョンアップで対応する予定です。

さて、委任状の話が出ましたのでついでにご案内いたします。
“権”では申請方法や申請内容ごとに委任事項をピックアップしながら委任状を作成する方法の他に、「委任事項編集」という機能を利用して、委任状作成時に毎回決まった文言をデータ反映できる機能があります。

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入力のし忘れを防ぐ目的や、毎回委任事項が固定されている場合などにご利用いただければ便利です。上で書きました還付金の代理受領に関する文言を追加しても良いと思います。

設定方法などご不明な点がありましたら弊社サポートまでお問い合わせください。

2014年3月31日 (月)

最近交換した新しいPCはどのくらい使える?

こんにちは。システムサポート部の友近です。
いよいよ今年の4月9日にWindowsXPのサポートが終了します。これを契機にPCを最新の機器に更新した皆様も多いのではないでしょうか。では更新したばかりの新しいPCはいったいどのくらい持つのでしょう?
まずWindowsXPが使えなくなるのと同じ理由、つまりマイクロソフトのサポートがなくなるのはいつでしょうか。更新されたPCはWindows7か8だと思いますので、先に出たOSである7の方を見てみると2020年1月14日までのサポートされる予定になっています。まだ6年近くあるわけでここまでは使えるということになります。
しかし6年後まで問題なくPCが動き続けるかと言えば…かなり微妙になります。機械ですから壊れるところがあります。普通PCが壊れると言えば、まずHDD(ハードディスク)が問題になります。PCが動かなくなってもHDDさえ健全なら情報を救える可能性がありますが、HDDがダメになるとどうにもなりません。なのでHDDの運用にはバックアップが必須なのです。HDDが内蔵であれ外付けであれ、故障は「大事(おおごと)」になる場合が多く、「丸一日業務が止まった」などという目にあった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ではHDDはどれくらい持つのでしょうか?

HDDにも軸受けやコンデンサがあり寿命は温度に左右されます。精密部品なので振動や衝撃には敏感です。ならば温度管理もバッチリで衝撃など与えず丁寧に使った場合はどうでしょうか。それでもやっぱり機械部品なので壊れます。メーカのデータシートを見てみると3年程度を想定してるものが多いです。3年で壊れてしまうというわけではありません。どんな機械でも最初は初期不良があり、それを過ぎるとしばらくはほとんど故障が起こらない時期を過ごします。しかし長く使っていると故障が増える時期に入ってきます。この時期に入ると時間が経つごとに故障する確率がどんどん上がってくるわけで、そうなると不調が無くても交換することが望ましいのです。でメーカは3年間はこの時期には入りませんよ、と言っているわけです。メーカは保証の都合もあるので厳しめにこの時期を言っています。ですから実際のところは5年くらいではないかというのが実感です。つまり5年使ったらどんなに元気なHDDでも交換した方が賢明だということです。
まだ動いているのにモッタイナイと思われるかもしれません。しかし世の機械部品は同じ考えで交換されています。自動車の車検での部品交換もそうですし飛行機のエンジン部品なども厳密に交換時期が指定されています。そうでないと人命は預かれないというわけなんです。事務所でもPCがダメになるダメージを考えたら壊れる前に交換する方が安くつくのではないでしょうか。

それなら壊れるHDDなど止めてSSDにしては?

SSDは最近普及し始めた外部記憶装置で、純粋な半導体メモリーですので機械部分はありません。これなら半永久的とは言わなくても10年くらいは平気なのではと思うかもしれません。ところがそうはいかないんです。SSDの心臓部のフラッシュメモリーには書き換え寿命があって、1000回程度の書き換えで寿命が尽きるのです。毎回同じところに書き込んでいるとあっという間に寿命が尽きてしまうので「ウェアレベリング」という技術で書き込みを分散し、特定箇所に書き込みを集中させず全体で寿命が減っていくように作られています。この仕掛けがかなり複雑で、使っているうちに性能が落ちてきたりするわけです。SSDは安価に大容量になったものの、イマイチ本命感が薄いのもこのあたりにあります。

ではフラッシュメモリー以外に使えるものは無いのでしょうか?

実は次世代のメモリーとしていくつかのデバイスが提案されていて、ブレーク寸前の状態なんですね。MRAM、ReRAM、FeRAMあたりなのですが、MRAMなどは内部記憶装置で一般的なDRAMの置き換えまで期待されているくらいの本命なのです。これらのデバイスが量産に乗ったならこれを使用した外部記憶装置の寿命はずっと長くなるでしょう。おそらくここ2~3年くらいで立ち上がるでしょうから、そこで買い替えると長く安心して使えるでしょうか?
いやいやこれらのデバイスが立ち上がるとおそらくOSの設計が大きく変わり「外部記憶装置」の扱い方自体が変わってしまうともいわれています。つまりその時期には新しい画期的な次世代Windowsが出てきてリーガルのソフトもそれに対応するし、その恩恵を受けるのには結局PCを買い替えるしかないという事態になるわけです。

じゃあ結局壊れなくても使えなくなるってこと?

結局のところそういう話になります。PCとはそういうもので永遠の未完成品なんですね。コンピュータの分野では5年前は大昔。5年前のソフトは最新のOSやPCでは動かないことがしばしば。結局全部買い替えとなります。全くなんだかなあという話になりますがもうそういう世界に生きてるのだとあきらめるしかありません。まあ服だって靴だって携帯だって5年も使わないでしょ。PCだって同じです。5年で更新できないのは古女房だけですね…なにか後ろで変な気配がするんですが気のせいかな。

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高千穂鉄道の廃線後。 毎年のように新しいものが出るコンピュータの世界よりも、古くて動かなくなったものに郷愁を感じるのは歳のせいでしょうか。




2014年3月17日 (月)

ビットコイン(仮想通貨)の「これまで」と「これから」

システムサポート部の三好です。
最近ニュースを賑わせている「ビットコイン」。「インターネット上で流通している電子マネー」という認識くらいしか持っていない方がほとんどだと思います。そもそもビットコインって何?という疑問の前に、まず「お金」という概念についておさらいしましょう。

ご存知の通り、普段皆さんが利用している1万円札や500円玉そのものには価値がありません。1万円札はただの紙切れですし、500円玉はただの金属のかたまりです。そんなただの紙切れや金属のかたまりを支払うと、その対価としてモノやサービスを手に入れることができるのは、我々がその紙切れ・金属のかたまりを価値のあるものだと「思い込んでいる」共通認識があるからです。その「思い込み」=「信用」です。

では、なぜ多くの人がただの紙切れや金属のかたまりを信用できるのか?それは紙幣・貨幣を発行している国を信用しているからです。押さえておきたいポイントは、お金は「それに価値があるという共通の思い込み」があって成り立つということです。

ただ、いきなり通貨発行者(国)が、「この紙が今日から1万円の価値になるから、よろしく!」と言ったところで、人々(国民)が信用するはずがありません。国が人々から信用を得る以前は、希少価値のある「金(ゴールド)」を信用の担保としていました。いわゆる兌換(だかん)紙幣(同額の金貨に交換することを約束した紙幣)という仕組みですね。紙切れを持っていけばいつでも希少価値のある金と交換できるので「この紙に1万円の価値がある」と信用できたわけです。※現代では国の信用と引き換えに通貨を発行する、不換紙幣(金貨との交換を保証しない紙幣)が流通しています。

さて、今回の話題のメインテーマであるビットコイン。ビットコインのシステムには国や政府といった通貨の信用を裏付けする役割を果たす機関が存在しません。通貨を使用する人々が、国のような信用する先を持たないビットコインをなぜ貨幣として信用し、「価値」を見出しているのでしょうか?

ビットコインの「価値」の話に移る前に、日本円をドルに交換するのは何故か?ということから考えてみましょう。当たり前ですが、円のままだと買えないモノがあるから交換しますよね?ビットコインに価値がつくのもまさにこの点なのです。例えばアメリカの商品が欲しいと思った場合、円では対応していないところがあります。この場合、円をドルに交換して商品を手に入れることになりますが、この為替の交換手数料、並びに海外への送金手数料というのが非常に高額で、小さい物を買う場合には商品代金<手数料となることも少なくありません。

そこでビットコインが登場するわけです。ビットコインは銀行を通す必要が無いので両替の手数料が1%掛かる程度で送金手数料などはかかりません。つまり、他の外国為替に両替して送金するよりも格段に安くつくので使い勝手が良いわけです。国内で物を売買する人にはあまり旨味はありませんが、海外取引をする人には非常に有益な為替に近いものなんですね。つまり、「ビットコイン自身」にというよりは、「ビットコインの流通のメリット」に価値が見出されたというわけです。

日本人はアメリカ人と取引をする為に円でビットコインを買う。アメリカ人はユーロ諸国と取引をする為にドルでビットコインを買う。中国人は色んな国と取引をするために元でビットコインを買う。そうしていくと、各国でビットコイン高自国通貨安という普通の為替と同じような価値基準が生まれ、全世界に流通していきます。

最初はごくごく一部の人たちの間だけで流通していた内輪のいわゆる「アングラ」なマネーであったビットコインですが、物珍しさと利便性に惹かれて徐々に色んな人達が注目し始め、その期待が加熱し、徐々に価値が上がっていきます。

極めつけは2013年のギリシャ財政破綻。「国が発行しているお金すら信用できない!」と考えた人たちがビットコインという仮想通貨へ投資を始めることになり一気に価値が上昇しました。(約1000倍!)
また、メディアが煽ることにより「ビットコインって価値がありそうだよね…」と多くの人々が思い込みはじめました。先述したように共通認識として「価値がある」と思い込んでいる(信用している)人たちの間でビットコインは相応の通貨として機能していったわけです。

さて、そんな人気の仮想通貨の取引所であった「マウントゴックス社(MtGox)」がサイバー攻撃を受けてシステムがダウンし、ビットコイン取引やサーバーに保管しておいた顧客のビットコインが消えてしまった、というのがここ最近のニュースです。

テレビのインタビューで、ある投資家が「リスクがあることはわかっていたのでコインが消えても怒ってないよ」と言っていました。ビットコインは投資と同じなので、リスクがあるのは他の投資と同じです。いつかビットコインの価値が0になることも十分考えられる、それをわかってビットコインを持っていたから問題ない。ということですかね。
投資家の方がおっしゃっていた「リスク」に「取引所がつぶれる」というリスクが含まれていたかは定かではありません・・・株の世界だと日経取引所がつぶれることに近いわけですから。

今回の問題の責任の所在は?というのが一番の問題。ビットコインは誰が発行しているわけでもないものです。民事再生法を申請したMtGox社は、そのコインを取引している会社で、コイン発行会社でも管理会社でもありません。麻生太郎財務相が「通貨として誰も認めていない。長く続かないと思っていた。どこかで破綻すると思っていた」と被害者の自己責任と言っています。簡単にクラッキングされるような脆弱なページを作ったことは責任追及されるかもしれないですが、ビットコインの取引をしている会社が(管理が悪くて)ビットコインを失った、というのは今の法律ではどういう風に解釈され、どう処分が下るのでしょう?なかなか興味深い所です。

今回の件をきっかけに仮想通貨の問題がたくさん取り上げられ、あまりよくないイメージがついてしまったのは少し残念な気がします。仮想通貨には海外取引・国際送金を含め、いい所がたくさんあります。通貨を発行している国としては認めづらいと思いますし、匿名性の高さによる資金洗浄などの悪用、責任の所在が不明瞭など問題点も多くありますが、これを機会に安全に仮想通貨を扱えるような法整備が進んでいけばいいなと思います。

2014年1月27日 (月)

お・も・い・や・り

システムサポート部の村上です。

昨秋、“権”ユーザの皆様を対象にアンケートを実施し、いろいろなお声を頂きました。その声をもとに、より充実したサポートをめざし、外部から講師をお招きしてホスピタリティ研修を行いました。

研修の中では、どのように業務に取り組むかといったところから、感情のコントロールを行うことの大切さ、視点の位置の重要性など1日で盛りだくさんの内容を学びました。

中でもおもしろかったのが「わらじ物語」。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、簡単に内容を説明しますと・・・

武士が商家の娘と駆け落ちをして浪人となり、職を転々とします。わらじを作って店に卸しますが、そのわらじが非常に丈夫でなかなか壊れません。店の番頭は「もっと弱く作れ」といいます。浪人が飲み屋で愚痴をこぼすと店主が「そのまま頑張りなさい」と励まします。しかし、浪人はわらじ作りを辞め人夫として働き始めました。一所懸命仕事をしますが、同僚から「もっとゆっくり仕事をしてくれ」と頼まれます。浪人は村の長老に相談しますが「そんな話は聞きたくない」と言われました。自宅に帰ると、妻が「愛しています」と書き置きを残して、実家に行ってしまいました。浪人・妻・番頭・店主・人夫、長老のうち、あなたは、誰が一番悪いと思いますか?

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といった問題に対して、順位付けをして数人で検討を行います。
順位に「正解」があるわけではありませんが、いろんな立場でいろんな視点で考えることで、様々な意見が出てきて非常におもしろかったです。

ホスピタリティを考えたときに、どの立場に立って考え、状況を把握し、何をどうするのがいいのかを判断することが非常に大切になります。非常に難しいことではありますが、今後も研修の内容を忘れないように取り組んで行きたいと思います。

今後の対応の中で、お客様に少しでも「おもいやり」の気持ちが届けられるように努力していきたいと思います。システムサポート部の対応を楽しみにしていてください。今年のアンケートに、その成果が反映されればいいなぁ。。。



2014年1月14日 (火)

「半大統領制」?

こんにちは。システムサポート部の門岡です。
目まぐるしく変化する世界情勢の中、「○○大統領が××しました」といった報道をよく耳にしますが、今回は、「半大統領制」についてふれたいと思います。

世界各国の政治制度(統治制度)は、モンテスキューが提唱した「均衡と抑制」に基づく権力分立制をどのように具体化させるかという観点から、立法府と行政府の関係について、多くの国で「議院内閣制」と「大統領制」のどちらかが採用されています。

議院内閣制とは、議会と政府を一応分離した上で、行政権を担う内閣の存立を立法府たる議会の信任に依存させる統治制度をいい、行政府のトップに内閣総理大臣(首相)が就任しています。一方、大統領制とは、議会と政府とを完全に分離し、政府の長たる民選の大統領が直接に国民に対して責任を負う統治制度をいい、行政府のトップに大統領が就任しています。

しかし、議院内閣制と大統領制は、実はその内容が各国によって異なっています。典型的な議院内閣制を採用するのがイギリス・日本であり、典型的な大統領制を採用するのがアメリカであることは皆さんもご承知の通りでしょう。

ところが、フランスやドイツには、大統領も首相も存在しています。
この点、大統領制には、2つのタイプがあり、①アメリカのように大統領が実質的な政治的役割を果たす場合と、②ドイツ・イタリアのように形式的、儀礼的に国家を代表する官職として大統領が置かれている場合、があります。そして、議院内閣制との対比で議論される大統領制は①の場合であり、②の場合は通常、議院内閣制として考えられています。

また、フランス(現行の第五共和制憲法下)の大統領制は、上記①でも②でもなく特殊な形態です。すなわち、大統領は直接国民により選ばれ、首相の任免、国民議会の解散、条約の批准、国民投票の実施、緊急事態での非常大権など単独で行使し得る権限を有しています。しかし、行政府は、首相が議会から選ばれていないにもかかわらず、議会に対して責任を負っています。このような形態は、大統領制と議院内閣制の中間形態と言われており、「半大統領制」と言います。

日本においても、安倍第二次政権下で憲法改正論議が活発になり、首相公選制の議論がなされています。現行日本国憲法では、議院内閣制を採用し、国会が内閣総理大臣を指名することになっているので、首相公選制の採用は憲法改正が必要になります。もし、首相公選制ということになれば、「議院内閣制」「大統領制」「半大統領制」以外の新たな統治制度といえますね。

※補足
★ドイツ
大統領(儀礼的・名目的行為のみを行うにすぎない)は、連邦会議(連邦議会議員とそれと同数の各州議会が選挙した議員で構成される)によって選出される。つまり、大統領は国民からの間接選挙で選出される。ちなみに、行政府の長は連邦総理大臣である首相(宰相)である。そして、首相の決定に基づき大統領は下院である連邦議会の解散権を有し、連邦議会はそれに対抗して内閣に対する不信任議決権を有している。したがって、ドイツは議院内閣制の国である。

★フランス
大統領は国民からの直接選挙で選出され、その大統領によって首相・国務大臣が任命されるが、内閣は下院に対して責任を負い、大統領が下院の解散権を有している。このように、フランスでは大統領制の要素と議院内閣制の要素の両方を加味している。したがって、フランスは半大統領制の国である。

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2013年11月18日 (月)

お・も・い・や・り

こんにちは、システムサポート部の須之内です。

来年4月のWindows XPのサポート終了に伴い、多くのXPをお使いの先生方がWindows 7や8に入替をされていますが、OSが変わると、日々利用しているソフトも対応バージョンへの変更等が必要になってきます。 OSのWindows7と8の違いが大きいことはこれまで当ブログでも何度か触れてきましたが、書類作成等に利用されているMicrosoft Officeは少し前のOffice2007で大きく変わりました。2003からの変更の際には当時とても戸惑ったことを覚えています。(Microsoft Office2003も、来年の4月にはサポート終了です。)

書類を作っていて一番困るのが、このOfficeの使い勝手の違い!慣れないうちは、急いでいる際など特にイライラしてしまいますよね。今回はチラッとそのことについて触れたいと思います。既に新しいOfficeに慣れている方には、当時を懐かしんでいただけると幸いです。

違いは多々ありましたが、特にショッキングだったことが2つ!
1つ目は「見ため」!

下の図は、word2003と最新の2013を並べた物です。ドロップダウンメニューの代わりにできたのが、「リボン」といわれるもので、慣れるとなかなかに便利ですが、当初は「邪魔!」っと思っていたことを思い出しました。

慣れると便利と書きましたが、このリボンができた理由は必要な機能を見つけやすくするため!「Officeにこんな機能を入れて欲しい」という要望の9割以上が、実際には既に搭載されている機能だったそうです。「見えないから知らない。知らないから使えない」という負の連鎖を「見えてたから触ってみた。触ってみたら使えた」という上昇ループに変えるため、考えた結果のリボンだとか。試しにずらりと並んだボタンの上にカーソルを持っていってみてください。それぞれの説明をちゃんと表示してくれる親切な機能もついています①。
しかもこのリボン、ユーザー設定もできます。リボンの上で右クリックし、[リボンのユーザー設定]をクリックしてみてください②。よく使うボタンを集めたタブを独自に作ることも可能になっています。

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改めてショッキングなこと
2つ目は新しいOfficeで作った書類が2003以前のOfficeでは開けない!という事実

拡張子が違うためにおきている事象ですが、事務所内でバージョン違いのOfficeを利用している場合や、メールで送られてきた書類が・・・と困る場面は多々。wordで比較すると、word2003までは「.doc」だった拡張子が、2007以降「.docx」になっていて、.doc形式は、word2007以降も読み込むことができますが、逆ができません。

リーガル社内では、各バージョン入り乱れて使用されているので、日々の業務で主に新しいOfficeを利用している須之内は、保存の際にひと手間かけて、あとでoffice2003や2000でも開けるようにしています。例えばword2013なら、[ファイル]-[名前をつけて保存]で保存する場所をを指定して、ファイルの種類を「word97-2003文書(*.doc)」を選んでから[保存]です。これで、どのバージョンでも開けるword書類の出来上がり!これぞ「お・も・い・や・り」♪(リーガルではみんなやっていることなのですけどね。)

これからPCの入替!でも今使っているPC(xp・Office2003)も置いておく!っていう場合は参考にしていただけると嬉しいです。

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リーガルはこれからも「お・も・い・や・り」を持ったバージョンアップや対応を頑張ります!


2013年10月21日 (月)

Windows8のスタートボタン

こんにちは。システムサポート部の柏村です。

2014年4月9日にWindowsXPのサポートが終了することに伴い、最近は問い合わせのなかでも弊社のソフトが入っているPCの入替に関するものや、入替後の使い方に関するものが増えてきています。そういったお問い合わせの中でも特に気になるのが去年リリースされたWindows8の操作に関するものです。

私自身もはじめて実際の画面を触ったときは、スタートボタンがないことやシャットダウンの仕方がわからないことにかなり戸惑ってしまいました。そこで、今回はWindows8の導入にあたり最低限覚えておかないといけない操作をご紹介したいと思います。

まずはシャットダウンの方法についてですがいくつか方法があります。

1.画面右下のあたりにマウスポインターを持っていくと「チャームバー」と呼ばれるものが表示されます。(キーボードの「Windows」キーと「C」を押すことでも「チャームバー」を表示できます。)その中の「設定」をクリックすると「電源」ボタンが出てくるのでそこからシャットダウンができます。

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2.デスクトップ画面でキーボードの「Alt」と「F4」を同時に押すとシャットダウン用のメニューが表示されるのでそこからシャットダウンすることもできます。

次にスタートボタンについてですが、Windows8にはスタートボタンがありません。

現在Windowsストアでダウンロード可能なWindows8.1にアップグレードすればスタートボタンが再び利用可能になりましたが、従前のような使い方が想定されておらず上記の写真のようなスタート画面を表示する機能しかありません。

Windows7までのようなスタートボタンを作るフリーソフトもあるようですが今回はそのご紹介はしません。スタートボタン相当のもの(WindowsXPやWindows7ほどメニューは多くありませんが)はタスクバーの左隅で右クリックもしくはキーボードの「Windows」キーを押しながら「X」を押すとメニューがたくさん出てきます。「コントロールパネル」や「タスクマネージャ」もこの方法で出すことができます。

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また、Windows8のPCは起動直後は上記のスタート画面になります。スタート画面とデスクトップ画面相互間の移動は、「Windows」キーを押すことで可能です。

最後に覚えておくと便利なショートカットキーについてまとめると以下の通りです。
・「Windows」キー +「D」
 →デスクトップ画面を表示させる
・「Windows」キー +「X」
 →タスクバーの左角に「コントロールパネル」などいろいろなメニューを表示
・「Windows」キー +「C」
 →チャームバーを表示させる
・「Windows」キー +「F」
 →各種検索ができる

などがあります。
他にも覚えておきたいことはたくさんありますが、私自身ももっと触って慣れていきたいと思います。

2013年9月 2日 (月)

7か8かそれが問題だ

こんにちは、システムサポート部の友近です。

最近お客様から相談を受けることが多くなりました。

先生:「Windows XPはもう使えないの?」

私:「使えないことはありませんが、製造元のマイクロソフトが来年度からサポートしないと明言しました。ですからそれ以降にセキュリティ上の大問題が見つかっても修正は一切されなくなります。サポートが切れたシステムを使い続けるのは危険ですね。それ以前にXP搭載パソコンは古くなってきた物が多くて、処理が遅かったりガタが来ていたりする頃ですね。本当に壊れてしまう前に交換した方が安くつくと思います」

先生もよく分かっていて「もうそろそろダメだよな」とか「遅くて困っていたんだよ」みたいなグチが出てきて、入れ替えは仕方がないというところまでは納得して頂けます。

で、次に来る質問は「Windowsは7が良いの8が良いの?」となります。リーガルの公式表明は「“権”等リーガルの製品はWindows 8に対応しているが、市販のソフトの中にはまだ対応していないものもある。だから事務所に最低1台はWindows VistaかWindows 7のPCがある方が好ましい。どちらかというと安定したWindows 7を勧める」というあたりになります。これはまったくこの通りなんですが、世間ではWindows 8がかなり不当に低評価なような気がします。私はかなり初期からWindows 8を使っているんですが、結構イイって感じてます。

Windows 8はタブレットなどに対応した新しい「モダンUI(メトロUI)」がウリなんですが、まだまだこれから先のもので今まだ評価出来るものではありません。早い話 モダンUIでまだまだ仕事は出来ませんから。ではどこがイイんでしょうか?それはWindows本体がかなりダイエットされて軽くなったことなんです。Windowsの起動やサスペンドからの復旧も速くなってます。これはタブレットPC等は電池を長く保たせたいので、省電力だが非力なCPUを使うことが多く、そういう環境でもまともに動くように頑張ったんでしょう。こういう基本機能の充実は実に有り難いです。

でもスタートボタンが無くなったのは叩かれて当たり前で、まったく余計なことをしてくれたものです。でもそれを補完するフリーソフトがあります。インストールするとWindows 7を使うのと大差無い感じで使えます。

もちろん古くてサポートされなくなったソフトやドライバは結構あります。しかしどうせ何時かはバージョンアップするなり、使用を諦めたりしなくてはならないものです。少々先延ばししたからと言ってそれほど有り難いわけでもありません。回りの新しいソフトの中にポツンと古いソフトがあるとそれだけ使い勝手が異なったりして困る場合もあります。

こう考えるとWindows 8に移行してみるのも悪くはありません。本音を言うとリーガルとして実績のあるWindows 7の方が都合は良いんですけどね。


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宇和島市街から車で15分ほどにある薬師谷渓谷の一番奥にある滝(雪輪の滝)で遊ぶ兄弟。
http://www.uwajima.org/course/index5.html
本当に水のきれいな渓谷です。渓谷の入り口近くにはそうめん流しと温泉があります。



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