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2014年3月31日 (月)

最近交換した新しいPCはどのくらい使える?

こんにちは。システムサポート部の友近です。
いよいよ今年の4月9日にWindowsXPのサポートが終了します。これを契機にPCを最新の機器に更新した皆様も多いのではないでしょうか。では更新したばかりの新しいPCはいったいどのくらい持つのでしょう?
まずWindowsXPが使えなくなるのと同じ理由、つまりマイクロソフトのサポートがなくなるのはいつでしょうか。更新されたPCはWindows7か8だと思いますので、先に出たOSである7の方を見てみると2020年1月14日までのサポートされる予定になっています。まだ6年近くあるわけでここまでは使えるということになります。
しかし6年後まで問題なくPCが動き続けるかと言えば…かなり微妙になります。機械ですから壊れるところがあります。普通PCが壊れると言えば、まずHDD(ハードディスク)が問題になります。PCが動かなくなってもHDDさえ健全なら情報を救える可能性がありますが、HDDがダメになるとどうにもなりません。なのでHDDの運用にはバックアップが必須なのです。HDDが内蔵であれ外付けであれ、故障は「大事(おおごと)」になる場合が多く、「丸一日業務が止まった」などという目にあった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ではHDDはどれくらい持つのでしょうか?

HDDにも軸受けやコンデンサがあり寿命は温度に左右されます。精密部品なので振動や衝撃には敏感です。ならば温度管理もバッチリで衝撃など与えず丁寧に使った場合はどうでしょうか。それでもやっぱり機械部品なので壊れます。メーカのデータシートを見てみると3年程度を想定してるものが多いです。3年で壊れてしまうというわけではありません。どんな機械でも最初は初期不良があり、それを過ぎるとしばらくはほとんど故障が起こらない時期を過ごします。しかし長く使っていると故障が増える時期に入ってきます。この時期に入ると時間が経つごとに故障する確率がどんどん上がってくるわけで、そうなると不調が無くても交換することが望ましいのです。でメーカは3年間はこの時期には入りませんよ、と言っているわけです。メーカは保証の都合もあるので厳しめにこの時期を言っています。ですから実際のところは5年くらいではないかというのが実感です。つまり5年使ったらどんなに元気なHDDでも交換した方が賢明だということです。
まだ動いているのにモッタイナイと思われるかもしれません。しかし世の機械部品は同じ考えで交換されています。自動車の車検での部品交換もそうですし飛行機のエンジン部品なども厳密に交換時期が指定されています。そうでないと人命は預かれないというわけなんです。事務所でもPCがダメになるダメージを考えたら壊れる前に交換する方が安くつくのではないでしょうか。

それなら壊れるHDDなど止めてSSDにしては?

SSDは最近普及し始めた外部記憶装置で、純粋な半導体メモリーですので機械部分はありません。これなら半永久的とは言わなくても10年くらいは平気なのではと思うかもしれません。ところがそうはいかないんです。SSDの心臓部のフラッシュメモリーには書き換え寿命があって、1000回程度の書き換えで寿命が尽きるのです。毎回同じところに書き込んでいるとあっという間に寿命が尽きてしまうので「ウェアレベリング」という技術で書き込みを分散し、特定箇所に書き込みを集中させず全体で寿命が減っていくように作られています。この仕掛けがかなり複雑で、使っているうちに性能が落ちてきたりするわけです。SSDは安価に大容量になったものの、イマイチ本命感が薄いのもこのあたりにあります。

ではフラッシュメモリー以外に使えるものは無いのでしょうか?

実は次世代のメモリーとしていくつかのデバイスが提案されていて、ブレーク寸前の状態なんですね。MRAM、ReRAM、FeRAMあたりなのですが、MRAMなどは内部記憶装置で一般的なDRAMの置き換えまで期待されているくらいの本命なのです。これらのデバイスが量産に乗ったならこれを使用した外部記憶装置の寿命はずっと長くなるでしょう。おそらくここ2~3年くらいで立ち上がるでしょうから、そこで買い替えると長く安心して使えるでしょうか?
いやいやこれらのデバイスが立ち上がるとおそらくOSの設計が大きく変わり「外部記憶装置」の扱い方自体が変わってしまうともいわれています。つまりその時期には新しい画期的な次世代Windowsが出てきてリーガルのソフトもそれに対応するし、その恩恵を受けるのには結局PCを買い替えるしかないという事態になるわけです。

じゃあ結局壊れなくても使えなくなるってこと?

結局のところそういう話になります。PCとはそういうもので永遠の未完成品なんですね。コンピュータの分野では5年前は大昔。5年前のソフトは最新のOSやPCでは動かないことがしばしば。結局全部買い替えとなります。全くなんだかなあという話になりますがもうそういう世界に生きてるのだとあきらめるしかありません。まあ服だって靴だって携帯だって5年も使わないでしょ。PCだって同じです。5年で更新できないのは古女房だけですね…なにか後ろで変な気配がするんですが気のせいかな。

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高千穂鉄道の廃線後。 毎年のように新しいものが出るコンピュータの世界よりも、古くて動かなくなったものに郷愁を感じるのは歳のせいでしょうか。




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