平成28年度の税制改正
平成28年3月29日に所得税法等の一部を改正する法律が成立し、4月1日から施行されました。例年は31日ぎりぎりに成立することが多かったですが、今年は少し早かったですね。
すでに多くの方がご存知かとは思いますが、登記や不動産に関わるところを読み返してみました。
まず、登記関連については、以下の軽減措置が3月31日に期限を迎えるところでしたが、いずれも平成30年3月31日まで延長されておりますので、実務に影響は無さそうです。
①長期優良住宅の所有権保存登記等の軽減税率(租税特別措置法74条)
②認定低炭素住宅の所有権保存登記等の軽減税率(租税特別措置法74条の2)
③リフォーム住宅の所有権移転登記等の軽減税率(租税特別措置法74条の3)
その他、住宅等の不動産税制の注目点としては、
1.相続や遺贈によって取得した居住用家屋を譲渡する場合の譲渡所得の特別控除
2.住宅の多世帯同居改修工事等に係る借入金等を有する場合の所得税の
特別控除などがあるようです。
1.については
被相続人が住んでいた自宅を相続しても相続人が住まない場合、売却すると所得税や住民税が課されるため、空き家のまま放置する例が多くありました。今回、空き家対策の一環として、上記のような場合に売却しても、所得税や住民税を計算する上で3000万円の特別控除が認められるようになるようです。
2.については
自宅を三世代同居用の改修を含む増改築を行った場合に、その工事のために借り入れた金額の一部を所得税から控除したり、一定の三世代同居用の改築を行った場合、その費用の一部を所得税から控除できるようになるようです。
なお、来年の3月31日には土地の売買による所有権移転登記や住宅用家屋の所有権保存・移転登記等の重要な軽減税率が期限を迎えますので、来年度末にはまた注意して確認しておきたいと思います。
今から来年の話をすると鬼が笑いますかね(^^;