カテゴリ「イノーベション開発部」の228件の記事

2025年6月23日 (月)

AIにノイズを与えると精度が上がる意外な研究結果

こんにちは、開発部の森です。
最近話題のChatGPTのようなAIは、人間のように自然な文章を生成し、私たちの質問にも的確に答えてくれます。しかし、実はAIも時折「カンニングペーパー」を参照しながら回答を生成していることがあるのです。
もちろん、実際に紙のカンニングペーパーが存在するわけではありません。AIが質問に答える際、事前に学習した膨大な知識に加え、「外部の情報源」からリアルタイムで情報を取得し、それを参考にすることがあります。この仕組みは、専門用語で「RAG(ラグ)」と呼ばれています。
例えば、「今日の天気は?」とAIに尋ねると、AIは気象情報のデータベース(これがカンニングペーパーの役割を果たします)を参照し、「晴れです」や「午後から雨が降るでしょう」といった情報を提供してくれます。これがRAGのイメージです。

さて、ここで皆さんに一つ質問です。もしAIに最高のパフォーマンスを発揮させたい場合、どのような「カンニングペーパー」を準備するでしょうか?
一般的に考えれば、「質問に関連する情報のみを網羅したカンニングペーパー」が最適だと考えるでしょう。余計な情報がなければ、AIも迷うことなく正しい答えを見つけ出せそうです。実際、私たち人間も、テスト勉強で関係のないことまで記憶してしまうと、かえって混乱してしまうものです。
ところがAIの世界では、私たちの直感とは異なる、非常に不思議な研究報告がなされています。
それは「AIに渡すカンニングペーパーに、意図的に質問とは全く関係のない情報を加えた方が、AIの回答精度が向上する場合がある」というものです。

「一体どういうことだろう?」と疑問に思われるかもしれません。
例えるなら、歴史のテストで「徳川家康について説明しなさい」という問題が出題されたとします。その際、カンニングペーパーには徳川家康に関する情報がちゃんと書かれている上で、さらに「昨日の夕食の献立」や「好きなアニメのキャラクター」といった、一見すると全く関係ない情報も少しだけ混じっていた方が、なぜか徳川家康に関する説明がより上手になる、といったイメージです。にわかには信じがたい話かもしれませんね。

この研究を発表した研究者たちも、当初は「無関係な情報を加えると、AIは混乱し精度が低下するだろう」と予測していました。しかし実験の結果、予想とは異なる興味深い結果が得られたのです。
「なぜそのような現象が起こるのか?」という疑問が生じますね。明確な理由はまだ研究段階ですが、いくつかの興味深い仮説が提唱されています。
・多くの情報の中にごく少量の無関係な情報が混在することで、かえって本当に重要な情報が際立ち、AIがそれに集中しやすくなるのではないか。
・少量のノイズ(無関係な情報)が存在することで、AIが情報をより慎重に吟味するようになり、結果として誤りが減少する可能性。
・質問と「少し関連があるものの、詳細を見ると誤っている情報」は、実はAIをより混乱させる可能性があります。それと比較すると、「全く無関係な情報」はAIにとって「これは無視すべき情報だ」と判断しやすく、結果的に処理の邪魔にならないのではないか。

一見すると邪魔に思える「ノイズ」が、意外な形でAIの性能向上に寄与するというのは、実に興味深い現象です。
我々は、このような生成AI技術の進化にこれからもキャッチアップし続け、実用的な形でお届けできるよう、今後も一層努力してまいります。

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参考:
「The Power of Noise: Redefining Retrieval for RAG Systems」
url: https://arxiv.org/abs/2401.14887



2025年6月 2日 (月)

個人メモからチーム共有まで。Notionで広がる情報管理の可能性

こんにちは、イノベーション開発部の浅海です。
皆さんは日々の情報管理や整理をどのようにされているでしょうか。
 私は最近、Notionというツールを使い始めました。Notion自体は以前から部内で使用されていたため存在は知っていましたが、個人のメモはこれまでメモ帳やWordで行っていました。しかし、書いた内容が増えてくるにつれ、どこに何を書いたか分かりづらくなり、情報の管理に手間を感じるようになってきました。そこで改めてNotionを使ってみたところ、非常に便利で、今では日常的に活用するようになっています。
Notionは、メモ、Wiki、タスク管理などを一つのツールで行うことができる情報管理サービスです。特徴としては、フォルダのような構造で階層的に情報を整理できる点が挙げられます。Wordやメモ帳では一つのファイルにすべての情報を書き連ねる形になりますが、Notionでは関連する項目ごとにページを分けて保存できるため、あとから見返すときにも探しやすく、関連する項目もまとまっているため非常に効率的です。
 また、以前から部内で利用していたこともあり、Notionの共有機能や共同編集機能の利便性もあらためて感じました。Wordなどでも共有は可能ですが、Notionではクラウド上で一つのページだけでなく、複数のページや全体の構成をそのまま共有することができます。他の人が作成したページにコメントを加えたり、自分の資料を元に一緒に情報を追加・整理したりといったことが容易に行えます。
こうした使いやすさから、今後も業務の中でNotionを積極的に活用していこうと考えています。まだ使ったことのない方も、業務メモや調べたことの記録などから気軽に始めてみると、便利さを実感できるかもしれません。
 最後になりますが、私たち株式会社リーガルとしても、皆様の業務をより便利に、快適にするような製品・サービスの開発に努めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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2025年5月19日 (月)

ソースの文化とこだわり

こんにちは。イノベーション開発部の万場です。

日々ソースコードと向き合っていると、ふと「ソース」という言葉に親しみを覚える瞬間があります。
コードを書くうえでの「こだわり」は人それぞれですが、実は「ソース(調味料)」にも地域ごとに驚くほどのこだわりと違いがあることをご存じでしょうか。

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私は関東出身ですが、リーガル本社がある四国に移住してから、ソース文化の違いに驚かされました。
たとえば、たこ焼きやお好み焼き。東日本では「中濃ソース」がオールラウンダーとして広く使われていますが、四国(西日本)では、料理に応じてさまざまな種類のソースを使い分けるのが当たり前のようです。

お好み焼きには甘みとコクのある専用ソース、たこ焼きにはスパイシーな専用ソース、さらに串カツにはまた別のソース、といった具合に細かく使い分けられています。
最初は「ソースはソースでしょ」と思っていた私も、地元の人たちと食事を重ねるうちに、その奥深さにすっかり惹かれていきました。

調べてみると、東日本と西日本ではソースの種類そのものが違う文化背景を持っているようです。
東日本では「中濃ソース」が標準的で、これはウスターソースの流れを汲みながら少しとろみを持たせた万能型。
一方、西日本では、用途に応じた専用ソース文化が根付いており、味の濃さや甘さ、スパイシーさなどがきめ細かく調整されています。

この違いは、まるでソースコードを書くときに、製品の統一感を重視して汎用的な部品を設計する場合と、
機能ごとに最適なライブラリやフレームワークを選び、製品特性に応じた独自設計を取り入れる場合に通じるものがあります。
どちらが良い・悪いというものではなく、それぞれの環境や文化に寄り添った工夫が、製品の完成度(=味)を高めることにつながると、改めて感じました。

今後、ソースコードを書くときには、ときどき「ソース(調味料)」の世界にも思いを馳せながら、より良い製品づくりに生かしていきたいと思います。


2025年5月 7日 (水)

コードもAIが書く時代へ:自動プログラミング体験から見えた可能性

こんにちは、イノベーション開発部の大西です。

最近の生成AIの進化は目覚ましく、単なるプログラムコード補完の域を超えて、プログラムの設計から実装、
テストまでを一気通貫でAIに任せるような使い方が注目を集めています。
昨年までは、エンジニアが自分でプログラムを設計して、GPTなどのAIを補助的に使うのが一般的でしたが、
今では「こういうアプリを作って」と指示するだけで、まるごと一式を自動生成してしまうサービスやツールも登場しています。

しかし今話題になっているこのようなサービスが、「果たしてどれほど実用に足るのか?」という素朴な疑問が湧いてきました。
実際に生成AIがどこまでのレベルでコードを書けるのか、自分の目で確かめてみる必要がある。
そんな思いから、今回“ある生成AIツール”を使って、ゼロからのアプリ開発を体験してみることにしました。

最近は、生成AIによるプログラミング支援ツールも多様化してきています。
たとえば、CursorのようにAI機能を組み込んだ専用エディタもあれば、既存のエディタに拡張機能としてAIを統合するタイプもあります。

今回はその中でも、普段から使い慣れているVisual Studio Codeに拡張機能として導入できる「Cline」というツールを試してみることにしました。
Clineは、コード生成用LLMとして定評のあるAnthropic社のClaude 3.5や3.7と高い親和性を持っており、
プロジェクト全体の構造を意識したコード生成や、一貫性のあるファイル出力が期待できるとされています。
導入も比較的シンプルで、APIキーを用意すればすぐに利用を開始できるので、とてもお手軽です。

今回は、チュートリアルサイトで紹介されていた例を参考に、コミック本を管理するWebアプリの作成に挑戦しました。
Clineへの指示は、以下のような箇条書きのプロンプトを日本語で入力しただけです:

・HTML/CSS/JavaScriptを使ったシンプルなWebアプリ
・タイトルは「コミックカタログ」
・コミック本はタイトル・発行番号・状態を持つ
・「未使用」「良好」「良」などの状態フィールド
・追加・削除機能と、リストのソート機能を実装…など

Clineはこのプロンプトを受け取ると、まず「計画モード」で、アプリ全体の構成案やファイル構造、使用する技術要素を、
驚くほどのスピードで提示してきました(この時点ではまだコードは生成されません)。
こちらがその設計案を承認すると、「実行モード」に切り替わり、一気にソースコードを生成→保存→動作確認テストまで自動で実施しました。

本当に私自身は1行もコードを書くことなく、指定した通りに動作するシンプルなWebアプリを手にすることができました
(実際に作成されたアプリの画面を添付します)。
想像以上の「全自動ぶり」に、正直ちょっとした驚きと違和感を覚えるほどの体験でした。

今回Clineを使ってみて特に感じたのは、生成AIによるコード生成が「試作」や「日常的な小ツールの開発」においては、
非常に強力な選択肢になり得るということです。
たとえば、ちょっとした業務効率化のためのスクリプトや、PoC(概念実証)レベルのプロトタイプを作る場面では、
従来よりも圧倒的に短時間で形にできる可能性があります。
「こんなツールがあったら便利かも」というアイデアを、AIに一気にコード化してもらい、試してみるという流れがグッと現実的になってきています。

ただ一方で、「AIが書いたコードをそのままで使う」というのは、まだリスクが大きいとも感じました。
見た目はそれっぽく動くコードが出てきても、中身をよく見ると処理の前提がずれていたり、エラー処理やセキュリティ面で不安が残るケースもあります。

特に、製品として外部に提供する商用サービスや、将来的なメンテナンス・保守を見越したシステムでは、
「AIが書いたコードが本当に正しく、安全に動作するか」を人間がチェックし、必要に応じて修正を加える工程は欠かせません。

つまり現段階では、**AIは「全自動で任せきれる相棒」というよりも、「手間を大きく減らしてくれる強力なアシスタント」**といった位置づけが現実的でしょうか。

この先、AIの性能がさらに進化し、より安全・高品質なコードが安定して生成されるようになれば、
「開発スタイルそのものが変わる日も遠くないのでは?」と感じる、そんな体験でもありました。

今回の体験を通じて、生成AIによる自動プログラミングの現実的な力と、今後の可能性を実感することができました。
AIにすべてを任せるにはまだ課題もありますが、適切に使えば開発現場の在り方を大きく変える力を持っていると感じています。

我々リーガルは、このような生成AI技術の進化にこれからもキャッチアップし続け、その成果を皆さまに分かりやすく、
実用的な形でお届けできるよう、今後も一層努力してまいります。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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2025年4月21日 (月)

行政手続をバイパスできる大統領令

こんにちは、イノベーション開発部の津田です。
ついこの間までお正月だったかと思えば、もう4月で月日が経つのが恐ろしく速いですね。
春の陽気が心地よい季節となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 それで今回何を題材について書こうか迷いましたが、先日アメリカ大統領に就任したトランプ大統領が就任直後から連発している「大統領令」が気になりましたので、少し書きたいと思います。

 それで、「大統領令」とはなんぞや?ということなのですが、アメリカ合衆国憲法で明確に規定されているわけではないものの、1789年の初代大統領ジョージ・ワシントンから、行政官による任務遂行の命令に資するために発せられてきたもので、日本語では、「行政命令」(executive order)、「大統領覚書」(presidential memorandum)と「布告」(proclamation)の意味があります。この内「行政命令」と「大統領覚書」がいわゆる大統領令であり、トランプ大統領が主に連発しているものは、「行政命令」になります。 

 その大きな特徴としては、大統領が独断で成立させることができる法律のような行政命令であり、議会の承認を経ずとも効力が及ぶのが興味深いです。というのも、普通一般的に法律を作成する場合は、議会での議論・承認・採決→成立→施行という過程を踏みますが、大統領令は行政管理予算局が起草→司法長官が合法性を審査→連邦官報局が確認し→最後に大統領が署名する、とそれなりの手続きを踏むもの、議会の承認や大幅な行政手続きをカットできる点、素早く実行できる行政命令であることが特徴的です。
 もっとも、いくら議会の承認を経なくていいといっても、大統領令を命じるにあたってすでに議会を通っている①根拠となる法律の明示、および②憲法の範囲内であることが必要なことから、完全に無から大統領が新たな法律を作成したり、独立して権力を行使することを可能にするものではなく、議会による事前の承認された法律に基づく権力行使にすぎないとも言えます。要はすでにある法律を基に行政命令を行うので、再度議会を通さずとも問題ないことですね。
 その他にも、「新たな予算を必要としないこと」(予算は議会を通す必要があるため)、「命令できるのは行政機関であり、国民に向けてはできないこと」というような制約があり、発令後も大統領令の影響を受ける当事者が裁判所に異議を申し立て、差し止めることができます。この点、裁判所が原告の主張を認める場合、違法・違憲と認定されることがあり、現にトランプ大統領がつい先日行った「出生地主義」廃止の大統領令は違憲として、ワシントン、アリゾナ、イリノイ、オレゴンの4州が連邦地裁に差し止めを提起し、認められました。
アメリカ憲法14条が「出生地主義」を明確にしていることから、明らかに違憲であることがわかっていながら、だめもとで大統領令を発動しているのは、非常に興味深いですね。

 以上が大統領令なのですが、制約があるものの、根拠となる法律さえあれば署名一発でとりあえず発令できるのは非常に強力ですね。
 日本に置き換えてみると、ここまで行政手続きを省ける制度は無いような気がしますが、さすがは法執行の責任者であるアメリカ大統領というべきなのでしょうか。
 今後のどのような奇抜な大統領令がでるか、興味深く見守っていきたいと思います。

Tudasan



2025年4月 7日 (月)

戸籍の氏名の振り仮名法制化

 こんにちは、イノベーション開発部の門岡です。
 今回は、「戸籍の氏名の振り仮名法制化」について取り上げてみたいと思います。

<振り仮名法制化の経緯>
 令和7年5月26日に改正戸籍法が施行され、新たに氏名の振り仮名が戸籍の記載事項に追加される制度がスタートします。今後、戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)等を取得した際に、氏名の振り仮名(実際の表記はカタカナ)が記載されることになります。ただし、実際に振り仮名が記載された戸籍謄本を取得できるのは令和8年5月26日以降になる見込みです。

 令和7年4月現在、出生届には氏名の振り仮名が記載されていますが、戸籍の氏名には振り仮名は記載されていないため、戸籍データの管理に支障が生じる場合がありました。しかし、振り仮名を付与することにより、データベース上の管理が容易になり、誤りを防ぐことも可能となります。
 また、戸籍データとして振り仮名が管理されるようになると、住民票やマイナンバーカードにも記載できるようになり、本人確認情報としての利便性が向上します。

<振り仮名登録の手続き>
 令和7年5月26日以降、住民票に記載されている振り仮名情報を元に、戸籍に記載される予定の振り仮名が郵送で各世帯に通知されます。

 通知書に記載された氏や名の振り仮名が、現に使用している読み方と異なる場合には、その振り仮名の届出が必要です(読み方が正しい場合は何もしなくてOKです)。これが受理されることで、届出した氏や名の振り仮名が順次戸籍に記載されます。届出は、氏または名のどちらか一方のみでも差し支えありません。届出の期間は改正法の施行日から1年以内(令和7年5月26日から令和8年5月25日まで)に限ります。
 なお、改正法の施行日以降に出生届や帰化届等により初めて戸籍に記載される場合は、その届出時に併せて氏名の振り仮名を届け出ることとなります。

 改正法の施行日から1年以内(令和7年5月26日から令和8年5月25日まで)に届出が無かった場合、通知された氏や名の振り仮名が戸籍に記録されます。この場合、1回に限り氏や名の振り仮名の変更の届出ができます。
 なお、既に届出した氏や名の振り仮名を変更したい場合は、家庭裁判所の許可が必要となります。

<戸籍に記載する氏名の振り仮名のルール>
 今回の振り仮名法制化により、氏名の振り仮名については、「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているものに限られる」とのルールが設けられました。
 漢字の持つ意味とは反対の意味による読み方(例:高をヒクシ)、読み違い、書き違いかどうか判然としない読み方(例:太郎をジロウ、サブロウ)、漢字の意味や読み方との関連性をおよそ又は全く認めることができない読み方(例:太郎をジョージ、マイケル)等は認められない場合があります。

「戸籍の氏名の振り仮名法制化」についての詳細は、法務省のホームページをご覧ください。
https://www.moj.go.jp/MINJI/furigana/index.html

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2025年3月17日 (月)

ChatGPT VS DeepSeek

こんにちは。イノベーション開発部の明です。

今回は、最近世の中を賑わせているDeepSeekとすでによく利用されているChatGPTを比較してみたいと思います。

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ChatGPTとDeepSeekはどちらも大規模言語モデル(LLM)になります。
大規模言語モデル(LLM)の分野では、老舗のOpenAIのChatGPTはいうまでもなく、最近は中国発のDeepSeekがかなり注目を集めています。
どちらも高性能なLLMですが、それぞれ特徴や強みが異なりますので、ここではChatGPTとDeepSeekを簡単に比較して、それぞれの特徴を紹介したいと思います。

・開発元と背景
ChatGPT: OpenAIが開発し、GPTシリーズの最新モデルであり、大規模なデータセットで学習しています。
DeepSeek: 中国のDeepSeek社が開発し、低コストで高性能なLLMを目指しており、特に数学やコーディング分野で強みを発揮します。

・モデルの規模と性能
ChatGPT: パラメータ数や学習データ量は非公開ですが、GPT-4はGPT-3よりも大幅に性能向上しています。
DeepSeek: パラメータ数や学習データ量も同じく非公開で、ChatGPTの最新バージョンに匹敵する性能を持つとされています。
     特に、数学的推論やコード生成能力が高い点が特徴です。

・特徴と強み
ChatGPT: 自然な文章生成能力が高く、会話や文章作成、翻訳など幅広いタスクに対応できます。
DeepSeek: 数学やコーディング分野に特化しており、複雑な計算やプログラム生成に優れています。

・利用方法と料金
ChatGPT: 無料版といくつかの有料プランがあり、最新版のo1を利用するためには有料プランを契約する必要があります。
DeepSeek: WEB版は無料で、API利用の場合はトークン数に基づいて課金されます。

・その他の違い
ChatGPT: 倫理的なガイドラインを重視しており、有害なコンテンツの生成を抑制する取り組みを行っています。
DeepSeek: 中国企業が開発しているため、データ管理やセキュリティ面で注意が必要です。

上記の比較のように、ChatGPTとDeepSeekは、それぞれ異なる特徴と強みを持つ大規模言語モデル(LLM)です。
ChatGPTは幅広いタスクに対応できる汎用性の高さが魅力であり、DeepSeekは数学やコーディング分野に特化している点が強みです。
どちらのサービスを選ぶかは、利用目的に合わせて検討する必要があります。

リーガルも現在RSS-SRやVCなどいろんなクラウドサービスを展開しています。
近い将来、こういった大規模言語モデル(LLM)を活用して、ユーザー様にとってより便利でより実用性が高い新たなサービスを提供していきたいと思います。



2025年1月27日 (月)

リスキリングのすすめ

 イノベーション開発部の大島です。忘年会、新年会をしたかと思えばもう1月の終わりが見えてきました。光陰矢の如しといいますが、時間の流れは早いものですね。今回の写真は自宅に飾っている正月飾りです。1月いっぱいは飾るつもりではありましたが、さすがにそろそろ片づけないといけませんね笑。

 さて、皆様は就職してから、あるいは資格を取得してからどれ位の年月が経っていますでしょうか?私は職業プログラマとして20年仕事をしています。今回はそんな私がリスキリングの一環としてもう一度ソフトウエア開発の基礎を学びなおした時に感じたことをお話ししようと思います。
 とはいえ、大層な目的があって学びなおしを始めたわけではなく、はじめはなんとなく最近手詰まりが多いなとか、クラウドの開発を行っていくに当たって今までの手法がなんとなく通じないなといった小さな棘のようなひっかかりが少しずつ積み重なってきたと感じることが多くありましたので、改めて開発とはといった原点を見つめなおすきっかけ作りとしてリスキリング講座を受講してみました。
 細かい受講内容は今回は触れませんが、内容としては 要求分析(顧客の要求に対してソフトウエアで実現可能な内容を明確化すること)、設計(要求をシステム化し、その仕様を外部、内部のふるまいを具体的な処理に落とし込むこと)、実装、テスト、運用保守といった基礎的な内容を中心に学び直しました。
 受講した結果として感じたことは、毎日の作業を行っていくうちにある種の最適化が行われて行ってしまった結果こそが棘の原因であったのではないかということです。講義の最中に講師の方が「KKDは最適化していくうちに自然とでてくるものではあるが、それは実は最も最適化できていない原因」といった話をされていました。このKKDとは、「勘、経験、度胸」の頭文字をさしています。つまり、作業の蓄積から考えずに作業することが可能になっていくことで一見効率化しているように見えますが、自分一人であるならいざ知らず、チームで行う際にはマネジメントできない概念という邪魔な存在である上に、言語化しないことで他者と共有できないものだと言っておられました。実はこの「他者との話し合い」こそが重要であり、例えば要求分析の際に関係者との話し合いやテストをもっと早い段階で実施することで関係者間の話し合いが生まれることこそが重要といった当たり前のようであまり理解していなかったことが学びなおせたことは良かったです。また、実務に関してもテストを行う際に過去の経験から当たり前に問題となりそうな事柄や俗にいう臭そうな事柄に関する処理を中心にテストを行っていましたが、今回の研修で理論的にテスト項目の洗い出しを行ったところ、より効果的・効率的にできる可能性も見えてきました。業務の見直しという意味でも理論的な見直しは有効であることが理解できました。
 さて、士業の皆様にとってのリスキリングはどういったものが最適かはわかりませんが、一度学生の頃に戻ったつもりで理論的な振り返りを行ってみると、思わぬ気付きがあるかもしれません。もっとも国家試験の狭き門を潜り抜けた皆様にとってはあんな受験地獄を思い出すのは嫌だとなる方もいらっしゃるかもしれませんね笑。

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2025年1月14日 (火)

名変義務化に向けて(名変の職権登記)

こんにちは。イノベーション開発部の西山です。

年末年始、皆様どのように過ごされましたでしょうか。
旅行など楽しまれた方、家族や身近な方々と過ごされた方、大掃除等で大忙しだった方、のんびりされた方、色々あるかと思います。

私は例年、年末におせちを作って、年越しそばを食べ、年明けにおせちの縁起物やお雑煮を食べ、初詣に行っておみくじを引く、という、
年末年始ならではの過ごし方が多いですね。

心新たに、今年1年頑張っていきたいと思います。


さて、皆様ご存じのとおり、令和8年4月から、所有権名義人について住所変更等の名変の義務化が予定されています。

あわせて、負担軽減のため、職権による名変登記の制度も新たに始まる予定です。

自然人の場合は、予め検索用の情報を提供しておくと、登記所側で定期的に住基ネット等の情報を確認し、変更があった場合は、本人の意思確認の上、職権で登記がされることになります。(法人の場合は、会社法人等番号等を利用して変更確認し、変更があれば職権登記)

制度改正以降は、所有権移転等の時点で検索用情報を提供して、名変があった際は職権登記で処理してもらう、というのが一般的になっていく可能性がありますね。

職権による名変登記を行うために必要となる検索用情報等に関し、昨年11月頃、不動産登記規則改正の意見募集がされており、1月10日付け官報に「不動産登記規則等の一部を改正する省令」が掲載されました。

令和7年1月10日官報:不動産登記規則等の一部を改正する省令
https://kanpou.npb.go.jp/20250110/20250110g00005/20250110g000050018f.html
変更確認に利用する検索用情報について、氏名・ふりがな・住所・生年月日のほか、連絡のためのメールアドレスも提供することになるようです。

この規則改正は、職権による名変登記の制度の運用を速やかに開始することができるよう、令和8年の制度開始に先立って、今年4月21日施行となるようです。

今後の動向を注意しておきたいと思います。

※追記:法務省ホームページにも情報が掲載されたようです。
法務省HP-令和7年4月21日以降にする所有権の保存・移転等の登記の申請について
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00678.html

~パブリックコメントの省令案の概要資料より転載~

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2024年12月 2日 (月)

ハイブリッド車に買い替えて

お久しぶりです。イノベーション開発部の長野です。
今回は、タイトルの通り、少し前にガソリンエンジン車からハイブリッド車に買い替えたことに関する感想レポートです。
HV(ハイブリッド)車は既に世間一般に広く浸透していますので今更感があるのですが、私にとっては初めてでしたので少しお話しようかと思います。

●アイドリング時の静音性
ガソリンエンジン車では、エンジンが常に動いているため、信号待ちなどの停車中にエンジンの音が気になることがありました。
しかし、HV車では、エンジンとモーターが連携して走行しているため、特に低速走行や停車中に電気モーターのみで走ることが多く、エンジン音がほとんど聞こえません。
信号待ちや渋滞の中でも車内は非常に静かで、まるで電気自動車のような静寂感を楽しむことができます。

Naganosan


●走行中の静音性
HV車は、エンジンと電気モーターがシームレスに切り替わる特性があります。
街中での低速走行時や、急加速しない場面では主に電気モーターが動き、その走行音は非常に静かです。
静かなモーター音が支配的となり、エンジン音があまり気になりません。
この静かな走行感覚は、長時間のドライブでも快適さを保ち、ストレスを感じさせません。
車での通勤時間が長い私は、どうしてもっと早くHV車にしなかったのだろうと余計に思ってしまうのでした。

HV車に乗ってみてその静寂性を体感した今、次はさらに静かな電気自動車(EV)に魅力を感じるようになりました。
EV車は、エンジンがなく、完全に電気モーターで動くため、走行音がほぼゼロに近いと言えます。
特に街中や日常的な移動においては、その静寂性がさらに優れたものとなり、まさに「無音で走る車」を実現していることに魅力を感じています。
現状は電池の重さとその充電時間や場所の問題がありますので、割り切った使い方になるのでしょうね。更なる進化に期待です。

また、エンジン音の静寂性から歩行者などへ接近しても音で気づかれにくいという話も聞きますので、運転の際には気を付けたいと思います。

現在リーガルはHVの状態に突入していると私は思っています。皆様に更に次のステージの製品を体感していただけるよう精進してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。


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