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2023年1月30日 (月)

AIがグッと身近になった2022年

こんにちは、イノベーション開発部の大西です。

私は以前、人工知能(AI)関連の技術について少し勉強したことがありましたが、
最近はすっかりその手が止まってしまい、最新動向に全くキャッチアップできていませんでした。
なんとかそろそろAI関連の勉強を再開したいと思っていたところ、昨年(2022年)の後半にかけて、画像生成と文章生成の分野で画期的なAI技術を用いたサービスが相次いで登場しました。
そこで今回は、私自身の頭のリハビリも兼ねて、これらの新しいAIについてご紹介したいと思います。

まず画像生成の分野ではMidjourneyやStable Diffusionという、ユーザーが描いてほしい絵についての単語や文書を与えると、それに沿った画像をAIが自動で作成してくれるAIの学習モデルやWebサービスが相次いで登場しました。
AIによる画像生成については以前から存在していましたが、これらの新しいAIはテキスト入力だけで画像を出力してくれるお手軽さと、その生成された画像のクオリティの高さが相まって、一気に爆発的な人気を獲得しました。

これまで自分では上手な絵を描くことができなかった人が、AIを使えば望む絵を自由に獲得できるようになった一方で、アーティストやイラストレーターなど絵を描くことを生業としてきた人たちからすると、まさにAIによって仕事を奪われてしまいかねないという危機感から、大きな反発の声が上がりました。

またこのようなAIを開発するために、他人の画像や文書などの著作物をネットで収集して利用することが、法律的に問題となるかどうかについても、いろいろと議論が巻き起こっています。

日本の著作権法の第30条の4では、「情報解析を目的とする場合は著作物を原則自由に利用できる」という規定があるため、AIソフトウェアの開発に必要な限度であれば著作物を自由に利用できるということになります。
これに対して絵や画像の著作者が「自作品のAI学習利用の禁止」を宣言したり、また画像投稿サイトの中には、AIによって生成された画像の投稿を禁止する規約を設けるところも出てきました。
このように画像生成AIが社会に及ぼす影響については、今後も注意深く見守っていく必要がありそうです。

また一方、文章生成の分野では2022年12月に、ChatGPTという対話型AIのサービスが発表されました。
ChatGPTはチャット形式に最適化されたAIモデルであり、人間が入力した会話文や質問に対して、自然な文章で即座に回答してくれます。ChatGPTの凄いところはその回答文の自然さ、流暢さだけにとどまらず、質問文の内容によって臨機応変に回答を返してくれる点にあります。

例えばChatGPTに対して「Wikipedia風の記事にしてください」と指定すると、Wikipediaの記事の冒頭のような文体で回答が帰ってきます。「リスト形式」と指定すれば、箇条書きで回答します。
テキストの要約を求めたり、逆にテキストの内容をタスクに分割したりすることもできます。

また私のようなソフトウェアエンジニアにとって興味深いのは、ChatGPTにプログラムの作成を依頼すると、実際に動作するプログラムのソースコードを生成して回答したり、また逆にソースコードを質問文として与えると、そのコードが正しく動作するかレビューすることすら可能だということです。
AIによるプログラミングの自動化、ソフトウェア開発自動化の可能性が、より現実味を帯びてきたと言えるかもしれません。

現在のところ、ChatGPTはベータ版が限定的に公開されている状況に留まっています。
しかしもし、これほど高度なAIモデルを自分たちの手元で自由に利用できるようになれば、
今まで考えていなかった新しい可能性が拓けるのでないか、そんな期待を抱かざるを得ません。

Ai_paint



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