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2017年10月30日 (月)

消費者契約法の改正

こんにちは、イノベーション開発部の門岡です。

今回は、消費者契約法の改正についてお話ししたいと思います。私自身、学生時代に消費者法の授業を履修し、先生や受講した仲間たちと、消費者契約法について様々な議論をしたことを覚えています。消費者契約法は、消費者と事業者の情報力・交渉力の格差を前提とし、消費者の利益擁護を図ることを目的として、平成12年5月に公布、平成13年4月1日に施行されました。その後数回の改正があり、直近では、平成28年6月に公布、平成29年6月3日に施行されています(以後直近の改正法を改正消費者契約法と称します)。

改正消費者契約法は、「高齢化の進展を始めとした社会経済情勢の変化等に対応して、消費者の利益の擁護を図るため、取消しの対象となる消費者契約の範囲を拡大するとともに、無効とする消費者契約の条項の類型を追加する等の措置を講ずることとする」ことを目的としています。

改正の対象(事項)としては7つ程ありますが、ここでは、新設規定である「過量な内容の契約の取消規定の新設」について、取り上げてみたいと思います。

過量な内容の消費者契約に関する取消規定は、消費者契約の目的となるものの分量、回数、期間(分量等)を著しく超えるものであることを、勧誘の際に事業者が知っていた場合において、消費者が、その勧誘によって当該消費者契約の申込みまたは承諾の意思表示をしたときに、取り消すことができるというものです(改正消費者契約法4条4項)。

これに関しては消費者庁のHP内一問一答にありましたので一部を引用しますと…『一人暮らしでめったに外出しない消費者に対して、何十着もの着物を販売するような場合、そういった消費者にとっては、せいぜい数着の着物を所持していれば生活をする上で足りるはずであり、何十着という分量は当該消費者にとって通常の分量等を著しく超えるものであり、事業者がそのことを知りながら勧誘をして販売したのであれば、取消しが認められると考えられます。』…といった内容の例が挙げられています。

他にも、「消費者に対して、同じ健康器具を何台も販売する事例」や「消費者に対して、摂取しきれないほどの大量の健康食品を販売する事例」等が考えられます。

【消費者庁ホームページ】
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/consumer_contract_amend.html

 なお、過量な内容の契約の取消規定の新設以外の改正事項は次のとおりです。
・不実告知取消に関する重要事項の拡大
・取消しの効果規定の新設
・取消権の行使期間の伸長
・事業者の損害賠償の責任を免除する規定の修正
・消費者の解除権を放棄させる条項(法定解除権排除条項)を無効とする規定の新設
・10条前段の例示規定の追加

 今回の改正により、判断能力が低下した高齢者が、消費者被害から救済されることを願いたいものです。

Blog1030

消費者契約法の一部を改正する法律(平成28年法律第61号)の概要より


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